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2016年2月16日に学術講演会
「沖縄から見た安全保障の実相― 基地・抑止・差別の意味― 」
が開催されました。

講 師: 屋良朝博(元沖縄タイムス編集委員・沖縄国際大学講師)

 本NPO法人理事の屋良氏は、上記講演会でまず、「安全保障を定義しようとする者の持つ価値的な立場や世界観が不可避的に反映する」という観点から 「安全保障」の普遍的定義の欠如を指摘しました。その上で在沖米軍兵力の61%・在沖米軍基地の75%を占める海兵隊の人道支援/災害救援(HR/DR)をもとに 「9・11」と「3・11」により安全保障の焦点が国家から人に変化していることや、 意思・能力・相手の合理的判断により抑止力が成立すると考えた場合に米軍が尖閣諸島で抑止力になるというのは幻想であると意見されました。

 次に、日米地位協定に関しては、同協定に欠落しているのはイタリアがNATO地位協定とは別に締結した基地使用協定に当たるものであり、 この点ではイタリアは主権を行使しているのに対して日本は放棄していると指摘されました。そして最後に、辺野古埋立て訴訟に関しては、 翁長沖縄県知事の問いかけは脱冷戦型安全保障であるのに対し、冷戦構造に帰依したままの国は時代錯誤で事大主義であることや、 海兵隊の任務が誤認されたまま「地理的優位性」「抑止力」の幻想に基づき国が辺野古埋立てを強行しようとしていると結論付けられました。

 屋良理事の報告に対し、「イタリアと日本はともに米国の同盟国であるが、NATOと日米安保は条約の内容が異なる以上、 両国の米軍への要求に差が出るのは仕方がないのではないか」「沖縄2紙は偏向報道であると批判されることが多くなったが、 それは沖縄の声を全国に広げて行く上でマイナスではないか」という質問が出されましたが、その回答も含め、参加者は屋良理事の講演に熱心に聞き入っていました。

(NPO理事 古川浩司)

[2016.02.26]




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