JCBS:NPO 国境地域研究センター:設立趣旨

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設立趣旨

 日本の国境・境界をめぐる諸問題に近年、多くの衆目が集まっている。隣国との軋轢を生み出す国境や境界に関わる諸問題に首尾よく対応することは、この国にとって喫緊の課題であるが、日本の政府や社会はこれを十分にマネージメントできているとはいいがたい。その理由は日本が海に囲まれた国であり、国境意識に乏しく、また国境地域の保全や振興に長年無関心であったことが大きい。このような現況に鑑み、境界問題を読み解くための新しい研究領域・拠点を確立することを目指し、北海道大学グローバルCOEプログラム「境界研究の拠点形成:スラブ・ユーラシアと世界」は、平成21年度より、研究成果の国内外への発信及び国内外の研究拠点との提携強化等を行ってきた。

 国境地域研究センターは、近年、学界や実務者のなかで動きが起こりつつある国境地域研究の胎動の受け皿として、日本全国に散らばる研究者と実務者が、民間を軸に国境地域研究に関わりながら、国民に対して広く貢献しうる組織として活動することを目的とする。日本では国境地域というコンセプトで本格的な社会活動を行っている組織は、自治体と大学研究機関を構成員として平成23年度に設立された境界地域研究ネットワークJAPAN(JIBSN)を除けば存在せず、市民による参画を基礎とする本センターの貢献はかならずや社会や国民の利益に大きく貢献するに違いない。さらに本センターの事業が、隣接する諸外国や欧米の国境地域研究ネットワークと広く接合し相互に緊密に協力しあうことで、国境地域で生じている様々な問題の解決や国境地域そのものの発展に寄与すると確信する。また国境学を学術的に確立し、これを深化・発展させ、広く普及させるため、相応の責任主体たるべく、ここに法人格の取得を行う。

[2014.05.15]



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